日本語自由帳

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映画「アナと雪の女王」を見ました

f:id:hsmdlily:20140504161915j:plain (Photo by うるる)

こんにちは.先日ですが,映画「アナと雪の女王」を見てきました.

アナと雪の女王」といえば劇中歌「Let It Go」があまりにも有名になりすぎて,よくもわるくもその話題しか内容に見えます.しかし,内容も十分面白かったので,今回はその感想を書こうと思います.

一応ここからネタバレになってしまうので,もう映画を見た or 見てないけどネタバレしても大丈夫って人は続きをどうぞ.

ストーリーの裏切り

よい意味で裏切られたと思います.

今までのディズニー映画の多くが「男女の愛」をテーマにしています.そして今回も王子様が現れて一目惚れしたとか,アナを助けるには「永遠の愛」が必要なんだとか,やたら「男女の愛」を強調します. 私自身,これは「美女と野獣」みたいに最後は熱ーいキスを2人が交わすことで,世界は平和になったし,2人は結ばれたし,ハッピーエンドだね!といわゆる“ディズニー物語の王道”に持ってくるんだと思って見ていました.

しかし,ラスト15分でその思いは裏切られました.主人公のアナは自らの命をかけて姉のエルサを助けます.私の頭の中で,どっかの大学生のように「キース!キース!キース!」とあんなに囃し立てていたのに,姉が妹を助ける姿に「そういうことだったのか…」といつの間にか呆然と立ちすんでいました. 「男女の愛」から「姉妹の愛」に上手にすり替えられていました.東映スパイダーマンもびっくりです.

オラフの存在によるストーリーバランスの安定さ

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今回の映画で出てくるキーキャラとして「オラフ」という雪だるまのキャラが出てきます.彼の存在がまた絶妙なストーリーバランスを作ってくれます.

基本的に彼のキャラはコミカルでとても愉快なキャラです.映画の中では姉が心を開いてくれなかったり,婚約相手が裏切ったりとアナにとって辛い場面が幾度も出てきます.そういった場面とは対照的にオラフがいる場面はとても楽しく,そのような辛い場面を上手に緩和する機能を果たしています. また,死にかけているエルザを自分の身を削りながらも必死に助けようとしたり,とシリアスな場面に参加したりと忙しく立ち位置を変えていきます.このようにオラフの存在により,この映画を最後まで楽しく見ることができたのではないかと思いました.

劇中歌「Let It Go」の意味

歌だけが取り上げられていますが.実際にあの場面というのは姉のエルサが13年間,自分の雪の魔法を抑えなくてもよくなった,もう私は誰かを傷つけることもなく,ありのままで,ひとりで生きていく.もう私は自由なんだ!という思いを歌にしたものです.

あの歌の感情というのは悲しみや憎しみが入り混じったものであるけれども,最後は自由になったことを喜んでいる歌だと思います.私が見たとき,ちょうと姉妹が別れてしまって悲しみに暮れる中,松たか子が歌っていたので,一緒に歌うというよりかは感情移入によって泣きそうになってしまう場面でした.松たか子すごい.

まとめ

やはりここまでストーリー・ビジュアル・音楽とクォリティの高い映画を提供するなんて,さすがディズニーの力はすごいと感じました.きっとお忘れだと思いますが「アナと雪の女王」の前にやっていました「ミッキーのミニー救出大作戦」は非常に「cartoon(風刺漫画)」らしい作品で面白かったです.